【マイノリティの孤独】
伝説のバンドQUEENの軌跡を描きつつも、物語はマイノリティの孤独に焦点を当てていきます。
その構成にやや難があり、QUEENを知らない人には少々辛いところもあるかもしれません。
それでも、本人が乗り移ったかのような役者陣のそっくり演技と流れまくるQUEENの名曲たちが、流れの悪いプロットを帳消しにしています。
ちなみに私はQUEENのファンなので大満足。気分だけで言えば満点をつけたいぐらい。
スーパースター伝説ではなく、人間賛歌に仕立てたブライアン・シンガーに拍手!
※QUEENファンなので、完全再現されたLIVE AIDに鳥肌が立ちました。
しかし、脚本愛好家としては、再現に力を注いだクライマックスが適切だったのか、やや疑問が残ります。
ライブシーンで葛藤が解決していく『セッション』と違い、本作のライブシーンはすべて解決した後で、いわゆるエピローグにしかなっていないんですよね。
そう考えると、やはり長すぎるように思えます。もう少し違う締め方もあったんじゃないのかなぁ。