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ボヘミアン・ラプソディのFutosiSaitoのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
4.8
 音楽は人を元気にさせてくれる。凡庸なようだが、この映画にふさわしい。
 日本映画では、ライブシーンがしらじらしくてキマりにくいものだが、これは最高に盛り上がる。
 「バンドやろうぜ」映画はいくらもあるが、これは音楽映画としても傑作だ。フレディー=マーキュリーを主役にし、クイーンの歴史も語っている。
 メンバーが集っていく展開が多くのバンドものの定番だが、そうでなく、主役をフレディにし、それぞれの曲が生まれた背景を紹介していく。
 だから、曲すべてで盛り上がる。
 出自から、終生ドラマチックなフレディは、性指向がどうであれ天性のアーティストだった。
 ブライアン=シンガーは『Xメン』のミュータントにゲイである自身を仮託した監督だけある。
 バイセクシュアルなフレディの描き方が巧かった。
 バンド・エイドの動画は何度も観ているが、こんな背景があったとは。
 最高のシーンだ。

 これを観て、イギリスのウェンブリーでの「ライブ・エイド」をYouTubeで観なおした人は、たくさんいるだろう。
 「稀有な存在」という言葉が陳腐なほど、フレディはクイーンは輝いている。
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