へたれ

ボヘミアン・ラプソディのへたれのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
2.9
良かったとこ ラミ・マレック
顔が似てないし、ちょっと身体の線も細い気がするし、序盤はフレディ・マーキュリーというよりスティーブ・ブシェミを若くしたようなギョロ目出っ歯だと思っていたら、ツアーに出るあたりからフレディに見えてくるから不思議。マイクの使い方とか、ステージ上でのターンとか良く真似ていて、全体の雰囲気で勝負した感じ。

ダメだったとこ1 著しい神格化により稚拙化した脚本
クイーンの各メンバーのセリフが、いちいち本の帯に使えそうな決め台詞ばかりなので、逆にキャラクター描写に繋がらず、音楽シーン以外は宗教劇のような平板なドラマが延々と続く。評伝劇の中でもここまで白々しいのは珍しい。

ダメだったとこ2 臨場感が欠けた音響
どんなハコで演奏しても、常にバッチリマスタリングされたような音響編集なので、ライブなのにライブ感がそれほど感じられない。
ライブエイドはそもそもライブ自体が良い映像で残ってるので、頑張って再現してるなと思いはしても、Youtubeで本物を見た方が感動的だった。

気になったとこ1 音楽に対するぞんざいな扱い
クイーンというバンドの何が凄かったのかはほとんど語られず、あまり苦労した裏話もなく、ただ売れてる様だけが見られるので、音楽映画と呼んでいいかどうか微妙。

気になったとこ2 エイズに対する扱い
仲間を見捨てた罰のようにソロ活動時代にエイズになり、ライブエイドをまるで闘病エピソードのように扱っているので、フレディ・マーキュリーの闘病生活どんだけ長かったことにするつもりやねんと、心の中でツッコミが入る終盤だった。
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