柊

ボヘミアン・ラプソディの柊のレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
4.0
ラミ・マレックが似ているか?と問われれば厳密にはそれ程。でも醸し出す雰囲気はとても似ている。まして、私がQUEENを知ったのは、それこそ世に出てから。なので当時はフレディ・マーキュリーがインド系の移民とは知らなかった。
あの時代の移民はイギリス国内でもかなり差別的な待遇を受けていたと思うので、バンドのメンバーがとてもすんなりと受け入れた事に驚いたけど、多分そんな事より彼の持つ才能が有無を言わせなかったのだね。それにQUEENって、フレディ・マーキュリーのワンマンバントじゃなくて、若い時のあれやこれやのシーンがとても魅力的で、改めて音楽で繋がる人生の良さが生かされていたと思う。
まぁでも売れてくると当然のごとく様々な問題が起こるのはQUEENに限った事ではないので、そこのところは割愛。

フレディ・マーキュリーのセクシャリティの問題からも影響しているのかメンバーの中で彼1人が家族を持てず、バンドの家族性にこだわっていた部分がちょっぴり物悲しかった。最後に父親の希望する善き人である事にライブエイドで応えることが出来たシーンは良かったかな。

ライブエイドの規模、豆粒みたいにしか見えない群衆と一体化するライブシーンは圧巻。アーティストが世界を救う事が現実化する時代を共に体感した世代にとって、改めて心震わせるシーンだったと思う。ノーカットで見せてくれた事に感謝したい。QUEENのメンバーのそれぞれの個性を生かした衣装?があんまり普通すぎて…むしろ1回回って今っぽい。ブライアン・メイのヘアスタイルが最初から最後までヴィヴァルディに見えて仕方がなかった。笑
柊