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ボヘミアン・ラプソディのhi1oakiのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
3.5
猫映画としては極上! フレディが飼ってる猫達の可愛さが異常!
フィクションでもノンフィクションでもバンド映画を観馴れている人にとっては、極めて普通の話。まぁそれが面白いんだけどね。
この映画のグッとくる部分は、結局Queenの楽曲によるところが大きい。
“Bohemian Rhapsody”は曲が複雑で長いのでラジオでは流れない…というシーンがあるけど、この作品中でも結局フルコーラスで流れることはない。それってどうなの?どっちの味方なの?っていう。
Queenの名曲が産まれた背景みたいなシーンがいくつか描かれるんだけど、それが事実だとしても映画的には軽過ぎる! え?そんなもんなの?っていう。そこまでのストーリーが反映されてるわけでもない。
それでも終盤のライブシークエンスは圧巻。もともとQueenの大復活ライブとして伝説的なライブの実際のセットリストから抜き出された曲で見事な組曲を作り上げているのが見事。ボヘミアン(=放浪者)を移民ととらえれば、フレディを含めた“we”が勝利を勝ち取って“Champion”になるストーリー。そこにフレディの病への想いや偏見との闘いも乗っている。
でもやっぱりバンドの凄さを魅せる話としても、個人が偏見と闘う話としても、語り方が巧いわけじゃないんだよな。楽曲の力で感動的に見せているだけ。
ブライアン・メイを演じたグウィリム・リーのブライアン・メイっぷりが凄いね。
フレディのキャスティング(ラミ・マレック)に関しては“似てる”というよりは、この作品で描きたかった“強がってるけど弱いフレディ”を具現化したのが彼だったって感じかな。
個人的には映画版『ウェインズ・ワールド』の挿入歌としてのリバイバルヒットから、ロック史に輝く偉大な曲として“Bohemian Rhapsody”を認知したという程度の浅いクイーン好きですが、その曲やバンドを劇映画として伝えるにはちょっと軽い作品かなと感じました。ただ何度も書いているように、楽曲の力で結構面白く観れちゃうのも事実。
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