絶妙なバランス感覚で作られた音楽映画
知らない人はいない伝説のロックバンド「Queen」
その結成からリードボーカル、フレディ・マーキュリーの歩んだ道筋を辿る映画。
Queenといえばフレディ、フレディと言えばゲイ、エイズ、とまぁこの辺にもちゃんと触れているのは好印象。
こういう映画でよくある美化はまぁしょうがないので目をつぶれば、かなりよくできた音楽映画になっていた。
queen結成からキラークイーンでヒットを飛ばすまでを物凄いテンポの良さで描き、中盤からはフレディのセクシャリティや楽曲作り、メンバーとの交流を描き、ラストのライブエイドのライブシーンで盛り上がりは最高潮に。
この手の映画は当人を良く見せるために美談に時間を割いて薄ら寒くなることが多いんだけど、この作品はその辺のバランス感覚が絶妙で、ライブシーンや作曲シーンがテンポ良く爽快で観ていて気持ちが良い。
メンバー間との軋轢や、婚約者との恋愛模様、マネージャーやプロデューサーとのしがらみ、楽曲の方向性の問題…
等々バンド物にありがちな要素は色々あるのにどれも描き方がカラッとしていて嫌らしさが無いのも魅力的。
Queenの、フレディ・マーキュリーの伝記映画として観るだけじゃなく、音楽映画としても観ても面白い良作でした。
