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ボヘミアン・ラプソディのEdmondのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
4.4
パンク育ちの自分としては、UKの70年代といえば正直QUEENよりも、そのデビューより少し後に登場したSex Pistols。そんな自分はQUEENの史実に明るいわけでもなく、特別想い入れも無く、フレディ・マーキュリーについても知っている事は一握り。
そんな自分でも感動し、涙したこの映画。完全にヤラレタ。

前半は思った以上にテンポが早く、この調子で行くと2時間の上映時間でどこまで描く気だ?と感じるくらい、ダイジェストのようにポンポンとサクセスしていく順風満帆ぶり。
が、その途中途中で「何か」引っかかりがあり、中盤に向けてその「何か」が毒のように少しずつ少しずつ物語を支配していき、終盤、ついに爆発する。

爆発した後の更地を颯爽と駆け抜けるラストシーン。
モヤモヤを全て吹っ切るような圧巻のライブ。そして苦しみもがき続けたフレディがようやくたどり着いた境地に、その歌声や歌詞に、パフォーマンスに、涙が止まらない。

後追いでQUEENの史実を調べると、かなり演出が加えられているようだけど、この映画はバンドヒストリーでも、フレディの伝記映画でも無く、一人の人間を描いたドラマと言っても差し支え無いかもしれない。
逆に言うと、QUEENに全く興味のない人でも、知らない人でも楽しめる映画になっているし、これキッカケにQUEENを聞く人も出てくるんじゃなかろうか(テキトー)
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