このレビューはネタバレを含みます
2018/12/30 映画館。
周囲で映画館で絶対観るべき!と言われて、どっちでもいいやーと思ってたけど、観に行くことに。
ライブシーン、音楽は映画の方が迫力が体験できるので、その点において映画館で観た方がいい。
もし、家庭のテレビ画面で観て同じ感想抱けるのかなぁという点ではどうなんだろう?という気はする。
私はフレディ・マーキュリーのこともクイーンのこともほぼ知らない。
ただ、誰もが耳にしている曲をいくつか知ってるのみ。
この映画で描かれたイメージからなので、実際とは異なるかもしれないけど(映画などでは美化されたり脚色されたりしやすいから)映画内のフレディは、繊細で寂しがりやなのに、頑固で傲慢で複雑な性格だ。
ストーリーは、ありがちな展開である。
グループで目立つボーカルあるいはリーダーのわがままで一度は離散する。
一人になって初めて自分がいかに恵まれていたかに気付く。
歌詞にも現れているものもある。内容は感傷的な言葉とか。それを口に出して歌うのはずるいなーというか。
もちろん、その他にもパフォーマーとして飽きないものを作っている点、素晴らしい。
仲間と本音で何かを作り上げていくことの楽しさ。
メアリーの愛。
それをフレディは傲慢な悪い自分で壊してしまうのだ。子供が大人になったみたいな印象を持つ。映画内のセリフで言うと「時々クソになる」
それに対して、仲間が本当に優しい。
それに、メアリーは女神だったと思う。この人との出会いと妻としての別れがフレディの生活の波に重なっている。
この古い時代の生きにくさ。
トランスジェンダー、エイズなど、当時は今よりもっと偏見が酷かった。
また、映像においても放送できないとか。今ならこんなことで?って思うことも昔はそんな時代だった。
パフォーマーとしてのフレディは魅力的でカリスマ性があると思うけど、実生活では付き合いにくい人だろうなと思った。
父親との確執が、最後にとけたとき、その時うるっときた。
傲慢なのに寂しがりや。父親の愛が感じられなくて愛が足りなからかメアリーを傷つけているのに構って欲しいという複雑さ。
WeWillRockYouの足踏み手拍子は、ブライアン・メイが発案だったのか、これは観客を引き込むいいアイデアだし、ノリノリで楽しい、カッコいい。
一人では生まれないアイデアはたくさんある。
これは、フレディの映画である。
だけど、フレディは他のメンバーや妻がいなければ完成されなかったのだ。