『グレート・ギャツビーのごとき物語…』
Queenの「ボヘミアン・ラプソディ」を初めて聞いた時の衝撃はいまだに忘れることがない。
ライブエイドの頃はもうそこそこ物心がついていたにも関わらず、全く覚えていない。
アメリカの俳優ロック・ハドソンがゲイであることを公表し、エイズで死んだのは、同じ頃だったのではないか(これこそ真の衝撃だった、ハドソンという俳優を知らなかった私でさえ)。
同姓愛者がかかる死の病、それがエイズだった。
だから馬鹿な子供だった私がフレディがエイズで亡くなったと聞いてひどくショックだった事は覚えている(前後して「サイコ」のアンソニー・パーキンスもエイズで死んだ)。Queenの音楽と同性愛というものが全く結び付かなかったのである。
「ダラス・バイヤーズ・クラブ」の冒頭で主人公に「気持ち悪いな、さわるな、このホモ野郎」みたいな声をかける脇役がいたと記憶してるのだが、まさしくそういう気分だったのである。
ただ洋楽嫌いの私にしてはQueenは比較的よく聞くバンドとなった。
「ジョジョ」読者だと愛着はなおさら、となる。
今回の映画のサントラで使用された楽曲もなんだかんだで知ってるものが結多かった。
ただ実際のところ楽曲としての「ボヘミアン・ラプソディ」が出来上がるまでの過程にはさして興味が持てなかったし、フレディのLGBTの悩みもそれほど興味はなかった(もっと言えば、知らないですむのなら知りたくもなかった)。
だからこそラストのライブエイドのシーンは圧巻であり、ここだけで「感動した」の「泣いた」のと、この作品が評価されるのもいちいち納得できる。
本当のところ、フレディがどういう人間だったのかさえ私はよくは知らなかったのだが、その事については全く後悔はない。
彼らは素晴らしい音楽を遺しいまだに受け継がれているという事実で胸一杯だ。
久々に映画を観て胸がざわついたのでそれを中心にレビューしました。
最近うまく自分の言葉でレビュー出来ません…
ちなみにQueenの曲で一番好きなのは「フラッシュのテーマ」です。
劇場にて。19.02.01
2019#008