わざとTVドキュメンタリー風を狙ったのか、カットの繋ぎ方やカメラワークに難あり。全体に映像が安っぽい。耳馴染みのある楽曲の素晴らしさにひきかえ「伝記映画」としての出来の悪さが余計際立ってしまった。
「ゲイであること」「移民であること」の苦悩は描くが、楽曲の素晴らしさとの関係は深掘りされず残念。
楽曲が実際に作られる現場感や臨場感が今ひとつすくいきれていない。
大団円のライブエイドは伝記物にありがちな「感動の押し売り」に付いていけず。
本編が終わりやっと映像から解放、エンドロールのバックに流れる楽曲がやけに美しく響く、皮肉な凡作。