てぃだ

リュミエール!のてぃだのネタバレレビュー・内容・結末

リュミエール!(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

 去年の「ラ・ラ・ランドの面白さが分からん奴は僕のレベルになるまで映画を見なさい」云々かんぬん発言から大嫌いになった某落語家がナレーターって聞いてたので、パスしようかとも思ってたんだけどまぁそこは我慢。映画に罪はないしね。てことで足を運んだら、なんとナレーターが落語家じゃなくてちゃんとフランス人で「やったーラッキー」と思って喜んで見ていた笑。




 のだけど、これは日本人ナレーター版で見た方がよかったかもしれない。字幕の解説を読みながら、同時にわずか50秒あたりの映像を追うってのは思った以上に疲れる。目の前の映像自体をもっとじっくり細部まで楽しみたいけど、字幕も読みたいし読まないとその映像の何がすごいのかよく分からないというこのジレンマ。目があと2つほしい状態。しかもそのナレーターも、「構図がすばらしい完璧だ」「煙がすばらしい」と何だか抽象的な美的センス解説が多くどうも分かりにくかったりとなかなか難しいのな。ラストシーンなんか、何だか大林宣彦監督の『転校生』ぽくてぜったい影響受けてるだろ・・と思ったり、今では空港などで当たり前な「歩く通路」(パリの万博で初めて世界デビューしたらしい)を楽しそうに楽しむ人々の画があったり、アヘンに身を蝕まれた人々を撮った画があったり、十分に楽しめた。映画って、日本が日清日露戦争で沸いてた頃あたりに生まれたのな。そう考えるとまだ全然若い文化なのなと改めて映画の存在に思いを馳せた。
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