よもぎ

テルマのよもぎのレビュー・感想・評価

テルマ(2017年製作の映画)
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凄く静かでハッピーエンドな北欧版キャリーって感じの良ホラー。

北欧ノルウェーの静かで寒々しく美しい景色の中で徐々に浮き彫りになる少女の異端。
序盤は大学に通いながら一人暮らしするテルマと娘を心配する過保護な両親、という構図で始まるけれどテルマに外の世界を見せてくれる少女との出会いでテルマの秘められていた力が目覚め、同時に両親との関係の歪さも明らかになっていく。

過保護ではなく抑圧。愛情ではなく畏怖。
一番身近に居た理解者は彼女を閉じ込める檻だった。
彼女自身の力で檻を壊して自由を得た最後、こういった作品には珍しいハッピーエンドが嬉しかった。
ラストシーンの両親も彼女自身も恐れた力が愛する人との生活の中でささやかに使われるのが凄く心温まる。
好き。

普通に良い作品だし、画も綺麗、そして綺麗な百合まで観られる素晴らしさ👍
ていうか実家に帰って親に薬盛られるの普通に恐ろし過ぎでは…?
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