今しか出来ないこと。
今しか見れない輝き。
今しか感じることが出来ない思い。
その断片を見事にスクリーンに収めた瑞々しい青春映画。
青春モノで、こんなにもしっかりと胸に残る作品はそう無いと思う。
「君のかるたはいいね、迷いがあって」
かるたが大好きな新や千早には、きっと思いつきもしない、太一の迷い。それがこの作品の彼の魅力でもある。
脇目も振らず好きな事に夢中になれる人なんて、そう多くないと思う。だから悩み、自問自答していた彼に、とても感情移入してしまう。
この作品を観てると、野村周平に惚れそうになります。危険(笑)
千早の勢いを大事にしつつも、立ち止まる太一や、それを見守る周囲の仲間の気持ちもちゃんと描いていて、とても堅実に丁寧に作られている。
新入部員の存在も、出しゃばりすぎず、でもちゃんと物語を膨らませてくれてましたね。
その分、机くんの出番減っちゃったかな〜という気もするけど、最後の試合後の机くんの表情がすごく良くて、かなりグッときたので、満足です。
映像的には、スローの時のカメラの角度とか、カット割りとかすごく好きなので、今回も満喫しました。
あと「チャンスにドアノブはない」で、1作目のシーンがフラッシュバックするところも好き。綺麗な伏線でした。
これで完結しちゃうのは寂しいです。
もっと観たいので、スピンオフとかでもいいから作ってください！
