なんか面白いのばかり見てて評価がよく分からなくなってきた。
前2作見てるともう序盤から泣けてしまうシーンが多発していて頰が乾かなかった。
脚本と演出がすごい。けっこう複雑なストーリーを、ギャグを織り交ぜつつ無駄なく組み立てていて、新キャラクターたちが完全に物語に馴染んで絡んでいくのとかも本当に上手い。
ティーンムービ〜って感じのきらきらした演出を残しながら、それが雰囲気だけじゃないように組まれている。
継承していくことっていうテーマが後半に見えてきたときには、青春映画の終わりが新たな形で示されたようで、切なくも感動的だった。
今作は野村周平演じる太一の葛藤&成長が主軸になっているけど、単体では（演技など）そこまで良いと思えなかった太一が、千早はじめ、他のかるた部メンバーの目を通した時には欠かせない人に見えてくるというのも映画の構成の上手さだと思う。他の人が太一をどう捉えてるかが随所で描かれている。野村周平の演技も1作目より絶対上手くなってるし。
新キャラの俳優もみんなよかったな。賀来賢人ってこんな俳優なのか、と見直した（ほぼ見たことなかった）。優希美青も役柄に完全にはまっていて良かった。
シシヤマザキのアニメーションの馴染み方も驚いた。上の句下の句の六角形アニメーションはもちろん映画のトレードマークのひとつになっているけど、シシヤマザキのアイコンたる水彩アニメがここまでマッチするとは…普段とは違った色とテクスチャで作品に合わせてもいた。
