おみの

ちはやふる ー結びーのおみののレビュー・感想・評価

ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)
3.8
三作目、みんなみんな尊いということはもうみんながわかっているから、勝負の行方も椅子の取り合い譲り合いも季節の変不変も、いろいろな決定が、みんなからすっかり外在的な偶然の要因によってでしかなされない、できようがないという段階。わりとやっつけな理由、口実の与え方が続く。言明の放棄。みんなの全部を無垢なものにしようとすることの限界。天秤の消失、天秤が居留守。この場面でそれをそうしたいのはそのほうがアツいから盛り上がるからでしかないやん、そこの追求のためにこの物語は天秤にかけた(というか実はかけるまでもなかった、みんな尊いけどとはいえ尊さには格差があるという暗黙の了解によって無惨にも)元々正当なはずのもう一方を棄却してるわけやん、その行為をそれとして引き受けることからぬるっと逃れすぎやん?こういうことにでもなったら楽なのにが叶いすぎやん楽しすぎ!というのがわたしはいちいち気になる、もはや物語として何かを語る気はないやろと思う、でもいい、いいねん、高校生やからいいねんキラキラしとったらいいねん!いいです!
そして高校生たちの周りのちょっと老けた人々が、抱擁を糧にはしてこなかった人々が、そちらはそちらでまたまったくすばらしいからもういいねん…賀来賢人…何あのしゃんとしたボサボサ、水気のなさ、潤わない王者…松岡茉優はもう桃井かおりとかそのへんの界隈に見えてきたよ…魔女感こわかった……
おみの

おみの