Maki

X-MEN:ダーク・フェニックスのMakiのネタバレレビュー・内容・結末

X-MEN:ダーク・フェニックス(2019年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

原題:X-MEN: Dark Phoenix
公開:2019年
鑑賞:劇場4DX2D(吹替)

X-MENはすべて観てきて【LOGAN/ローガン】に感動後 すべて観返した。ドラマも【レギオン】と【ザ・ギフテッド】を観ている。映像化作品に限ればその世界観はそこそこ把握しているしそれなりに想い入れもある。

ってことで初日鑑賞
ああコレジャナイ感ー(*´Д`*)

役者もスタッフも豪華なのになあ。無駄遣い。宝の持ち腐れ。空回り。
いいところ探そうって想う時点でだめだったのよね…となんだか残念。


・幼いジーン発動の悲劇。スペースシャトル救出。チャールズの虚栄心や顕示欲。それを咎めるレイブンまではよい
・チャールズの「良かれと想ってサイキックブロック」がジーン暴走の引鉄となる仕掛け。これまで彼女が父母の死を嘆いたり恩師を疑う素振りもなかったので急に取ってつけたよう。親や周りに騙され見捨てられた子が集う「恵まれし子らの学園」の第一世代である彼女がまだそこ拘る?という疑問も。それだけ深い闇だとしてもそうわかりにくい。

・クイックシルバー=ピーター。宇宙服ぐるぐる巻き印象ぐらい。爽快で驚きの高速演出もなく。父エリックとの物語に一片も触れず退場。えええええ?
・レイブンがあっさり亡くなる。パンフではジェニファー・ローレンスのインタビューもなかった。大人の事情?全身メイクが厭だから?契約でもめた?
・宇宙生命体ヴーク。ジェシカ・チャステインは最近ばっちりメイク(モリーズ・ゲーム)観たばかりなのでノーメイク風のインパクトあり。頭脳派戦略派を数々演じてきた女傑に超能力を与えたらとんでもないことになる…と想わせながら肩透かし。ルーツもよくわからない。能力描写も凡庸。ヤラれるために出てきたようでがっかり。

・常に冷静ハンク。愛したひとを喪って感情爆発は当然。とはいえ教え子で共に闘い暴走の原因も知るジーンに対して「殺す!」は短絡的すぎでは?
・エリック=マイケル・ファスベンダーはほんと絵になる。でも前作の最後 X-MENと共闘かつ学園修復まで行なった彼が。己の過ちを省みながら平和なコミュニティを率いる彼が。話を聞いただけで「ジーンを殺す!」と私怨に滾る姿にも違和感。市街地じゃ通行人や地下鉄乗客も巻き込んで大暴れ。なにか足りないひとみたい(>д<)
・ジーンも「パワーが!宇宙が!宇宙パワーが!」を飲み込んだわりに力の影響範囲は狭く 内輪揉めの域を出ず 世界危機を招くでもない。【LOGAN/ローガン】での制御不能チャールズのほうが切なく痺れた。一番の悪どい攻めは「歩けないチャールズに階段昇らせ」(「やめるんだ!」「やめてくれ!」とか云いながら喜々と演技するマカヴォイは好き)

・チャールズとジーンが昔の記憶で和解するならもっと早くできたし。それまでジーンを殺そうとしてたハンクやエリック(と仲間ふたり)も超高速納得で鎮まり一致団結もびっくり。あなたたちの主体性は?

・宇宙生命体も「地球人は虫ケラ」「数千倍の差が」とかのたまうくせに得意技は再生能力と全力疾走だけ。最早クラシックな“T-1000”にも劣る。ヴェノムやライオットほど鮮烈なヴィジュアルもない。列車バトルは見応えあったのに最後はどっかの空き地でドタバタ。スケールが小さくロケーション特性も活かす攻防がない。DCの【アローバース】ならそれでもよい。ジーンや彼彼女らのパーソナルに焦点絞るなら疑似家族に光を充てるならヴーク&宇宙生命体は不要だった。寄り道せず絞ってほしかったよ。

・アポカリプスで出たサイロックはどこへ
・サイクロップス ストーム ナイトクローラーは魅せ場はあっても小物感。それよりナイトクローラー役コディ・スミット=マクフィーって【モールス】の少年だったのか!
・ジェームズ・マカヴォイがパンフで「(チャールズは)毎回ちょっと違うひとのような気がする」って肯定的文脈で語ってたのもやや皮肉に感じた。ならいっそ彼は多重人格の(それ違うバース)
・ソフィー・ターナー。【ゲーム・オブ・スローンズ】では不遇や我慢の多い役だったから。今作で大物俳優を後ろに堂々とした主演は称えたい
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