門倉カド

X-MEN:ダーク・フェニックスの門倉カドのレビュー・感想・評価

X-MEN:ダーク・フェニックス(2019年製作の映画)
3.0
~「『ギフト』をどう使うかは、君次第だ。」~

【賛否両論チェック】
賛:力を得たことで孤立し、暴走していくヒロインと、そんな彼女を止めようと奔走する仲間達の姿が、壮絶な戦いを通して描かれていく様に、切なくもハラハラさせられる。
否:前作までの知識は必須。展開もかなりのご都合主義で、ツッコみどころも多い。

 特に前作までの説明はしてくれないので、予備知識は必要不可欠です。
 宇宙空間での事故によって得てしまったパワーと、生じてしまったチャールズへの不信感から、X-MENと袂を袂を分かったジーン。そんな彼女へと忍び寄るドゥバリ帝国の魔手によって、やがてジーンが人類最大の脅威へと変貌を遂げてしまう様が、何ともいえない切なさを誘います。そして、そんな彼女を止めるべく戦い続けるX-MEN達の活躍が、圧巻のアクションと共に描かれていくのも、また印象的です。
 ただストーリーはかなり強引で、どうしても都合よく進んでいく感が否めません。割とツッコみどころも多いと思います。
 個人的には、その能力故に両親からの愛を受けられなかった幼いジーンに対し、チャールズが、
「このペンをあげよう。『ギフト』だ。これで字を書くことも出来るし、相手の目を突き刺すことも出来る。いずれにせよ、ただのペンだ。『ギフト』をどう使うかは、君次第だ。」
と諭すシーンがステキでした。
 基本的には、シリーズを通してのファン向けの作品かも知れません。気になった方は是非。
門倉カド

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