もうね、クライマックスは冷静に考えればムチャクチャなんです。映画のサブタイトルにもあるとおり、まさに「巨獣大乱闘」なんですが、そこに生身の人間であるドウェイン・ジョンソンが絡んでいくというトンデモ展開。
だ が そ れ が い い。
そんな展開になっても不思議と違和感がない、ドウェイン・ジョンソンという男が作り出す、「磁場」の力強さよ。
テレビ番組でいえば「ビートたけしの」と、タイトルの頭についてるものがあります。これは、頭に「ビートたけし」というタレントの名前がくっつくだけで、視聴者には番組内でどんな毒舌発言があっても許してしまうような空気が生まれます。そういう「磁場」をビートたけしという存在が生み出しているからにほかなりません。
ドウェイン・ジョンソンという存在は、「んなアホな!」という展開も、なんだか納得させてしまう「磁場」を持っている。
フィクションというのはウソを本当のように思わせるという、大変難しい作業です。しかしこの映画は、ドウェイン・ジョンソンが出てるから、フィクションのウソが、いろいろオッケーになっているという彼の凄まじい「磁場」を感じることができる映画。まさにスターという名にふさわしい。サイコー!