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ランペイジ 巨獣大乱闘のJIZEのレビュー・感想・評価

ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)
3.9
遺伝子実験の失敗によって急激に成長したコング,ウルフ,アリゲータの三頭の巨獣たちが市街地を破壊していくブロックバスター映画‼2D字幕で鑑賞。観た後は大量のアドレナリンが体内から一気に分泌された。冒頭の宇宙ステーションは昨年の年間ベスト2位に選んだ「ライフ」を彷彿とさせ感染源が飛び散る経緯をコンパクトに地球の外側で描き切ったのは序章の役目を果たしストーリーへそのまま入り込めた。原題の「Rampage」は直訳で"狂暴"。いわゆる"自然生物たちの暴徒"が作品の推進力を担っていた。作品の前半では巨大化する前の日常や政府対巨大生物の死闘が離れた場所同士で点と線を結ぶよう俯瞰的にテンポ良く描かれ作品の後半では歯止めが効かない動物たちのデストロイ描写が圧倒的な絵力を織り込み描かれる。元は80年代に流行したアーケードゲームをベースにしているせいかB級パロディ感もありつつ怪獣映画の源流を「キングコング」や「ロストワールド」などからハイブリッドさせたような感触である。本作は製作総指揮かつ主演ドウェイン・ジョンソンの力業で押しきるコメディ芝居から4体目の巨獣を連想させるような出で立ちで観る者を圧倒させる。全編はほぼ彼の無双演技で貫き通した作品とも称せる。巨大化した動物たちの遺伝子に強い治癒能力が備わってるなど細部のディテール面でも丁寧に頑張っていたように感じた。

→総評(ランペイジ計画始動で地球壊滅の危機)。
パニック映画のファクターを全編にまぶしながらも強い友情や核兵器そのものの脅威などどちらかと云えば人間サイドの身勝手さを巨獣との対比で浮き彫りにさせたような題材に取れました。特に核兵器を街のど真ん中に投下しようとする背景など諸に問題視される場面であろう。また作品の不満点では終盤の巨獣たちがほぼ三つ巴になる構図で交通整理の仕方がトコトンはちゃめちゃな印象を受ける。いわゆる人間サイドが防戦一方なため動向を見守る視点でしか映画として機能していないのは観てて否めなかった。もっと云えば巨獣同士が噛み合う場面も最初から積み上げてきた積み木を一瞬で崩すようなもので描写として望んでない。もっと別の形で終焉を描いて欲しかった印象はありました。ただ森林に身を潜めたウルフの猛威から虐殺される兵隊たちの場面がド迫力であったり巨獣たちが単体でデフォルメされる場面などはシーンが活き活きしていて不穏感も併さり最高の一言に尽きた。ドウェイン・ジョンソンが力業でドアを蹴り飛ばす描写も安定していてお約束の醍醐味がある。このように期待値を下げていたためギャップ効果もあり怪獣ハイブリッド映画としては題材以上にサスペンスフルで人類の存亡を賭けた死闘の行方をぜひ見届けてもらいたい。