Punisher田中

リングのPunisher田中のレビュー・感想・評価

リング(1998年製作の映画)
3.9
某テレビ局のディレクター・玲子は、見た者を1週間後に死に至らしめる「呪いのビデオ」に関わったとされる男女4人が数日前に奇怪な死を遂げ、さらには自分の姪・智子と同日の同時刻に死亡していることに気づき、調査を始めるのだった。
調査を進めると、同時に死んだ智子たち4人の間には交友関係があり、4人が1週間前に伊豆の貸し別荘に宿泊していたことを突き止め、貸し別荘を訪れる玲子。
そこで貸出されていた謎のビデオを見てしまい、直後に電話音が鳴り始めるのだった...

この""ガチ感""がたまらない、Jホラー至極の傑作。
終始、陰惨で不気味な雰囲気を纏い、心霊現象のペースを徐々に上げては最終盤に最高のテンションで最恐の恐怖を届けてくれ、「恐怖」が頭から離れない素敵な構成の今作、天才か?
人が最も「恐怖」しそうなことを突き詰めに突き詰めたスゲェ作品だし、様々なハイテンションホラーが生まれる中で、こういった真のJホラーを制作するなんてのは、恐怖を突き詰めるとんでもない作業になることは目に見えているから、こういった作品はもうないのかもね...
というか、新たなJホラーのアイコンとなる作品を生み出すために様々なクリエイターが躍起になる、Jホラー群雄割拠の時代でもあるのかもしれない...

っと厄介ホラー語りすいません...つい熱が入ってしまいました。

 今作で改めて感じたが、デデン!とか、バン!とか、不愉快で巨大な音を用いたジャンプスケア的な演出を使わないホラー映画はどうしてこんなにも見ていて気持ち良いのか。
こういった所にも侘び寂びを感じる要素が詰まっていたし、どんな作品にも徹底的に見やすさを重視している部分はガチすぎる雰囲気とは裏腹にエンタメしていて良い。
ラストのあの衝撃を伝達するために積み上げたドラマもなかなか見応えがあり、相変わらず素晴らしい作品であることを実感した。
まだ観たことないホラー好きの方は是非観てみては!