ボンジュール、アンの作品情報・感想・評価 - 28ページ目

ボンジュール、アン2016年製作の映画)

Paris Can Wait

上映日:2017年07月07日

製作国:

上映時間:92分

3.6

あらすじ

アン(レイン)は人生の岐路に立っている。長年連れ添った映画プロデューサーの夫マイケル(アレック・ボールドウィン)は、成功を収めているが妻には無頓着。ある日、夫の仕事仲間のジャック(アルノー・ヴィアール)と共に、カンヌからパリへ車で向かうことになる。ただの7時間のドライブのはずが、美しい景色、おいしい食事とワイン、ユーモアと機知に富んだ新たな発見の旅となり始める。

「ボンジュール、アン」に投稿された感想・評価

自分のような、フランスかぶれで、食べ物が好きで、旅行が趣味の人間には、これはまさに垂涎の作品だ。コート・ダ・ジュールのカンヌからパリまで、途中、名所旧蹟やレストランに立ち寄りながら、車でドライブする。通常なら7時間くらいで着く行程を、1泊2日で辿る。自分もこのルートを逆に走ったことがあるが、そのときは、小さなルノー・サンクで弾丸のように南下したため、この作品の熟年男女が楽しむアクシデンタルな旅は実に羨ましい。

フランシス・フォード・コッポラの妻、エレノア・コッポラが、80歳にして初めて撮った長編劇映画だ。それまでノンフィクションの映画監督としては、何本か撮った実績はあるのだが、今回は自らの体験を基に脚本を執筆、監督を探していたところ、自分でメガホンをとったらという勧めもあり、このロードムービーを初監督したという。「自らの体験」と言えば、娘のソフィア・コッポラも、東京での退屈な滞在をドラマ化した「ロスト・イン・トランスレーション」を監督していて、母娘が奇しくも同じような出自の作品を撮ったことになる。

物語は、カンヌの海を見つめる女性の後ろ姿から始まる。カメラが引いていくと、そこはホテルの一室で、夫のマイケル(アレック・ボールドウィン)がせわしなく電話をしている。海を見つめていたのは、妻の
アン(ダイアン・レイン)で、映画のプロデューサーである夫に従いカンヌ映画祭に来ていて、夫妻はこの日、映画のロケ現場であるブダペストに飛ぶことになっていた。出発が迫っているのに夫は何もせず、荷物もすべて妻まかせ。ふだんから日常的なことには無関心で、仕事一辺倒の夫に、アンはやや不満を感じていた。

夫妻は、夫のビジネスパートナーであるフランス人のジャック(アルノー・ピアール)とともに、空港に向かうが、アンは耳の不調のため搭乗せず、ブダペストにはマイケル1人で行くことになる。マイケルとはパリで落ち合うことにしたアンは、列車で向かおうとするが、ジャックは「映画祭」で列車の席が取れないから自分の車に同乗したらどうかと提案する。かくしてちょっと年はくっているが気の利く独身のフランス人と映画プロデューサー夫人のおかしな車での旅が始まる。

すぐにでもパリ向かうのかと思っていたアンだったが、ジャックはまずランチをと、なかなか出発する気配がない。おまけに美味しいレストランがあるからといって、途中の町で1泊することにし、アンのクレジットカードを使って、ホテルまで取ってしまう。車をスタートさせてもここはセザンヌが書いた景色だの、ローマ時代の遺跡を見ていこうと言って、寄り道ばかり。こんなことではいったいいつパリに着くのだろうと思ってると、夫からフランス人は手が早いから気をつけろと電話がはいるのだった。

旅の友としては、ジャックは実に素敵だ。少々、運転には難はあるが、会話はウイットに富んでいるし、行く先々の土地に通じていて、そのうえ美味しいものには目がない。アンは、やや危険な匂いを感じながらも、次第にジャックに心を寄せていく。アンが、フランスの花は香りが良いと言うと、ジャックはアメリカの花は冷蔵庫の匂いがするからね、と応える。車内で、レストランで、そして草上の食事で、ふたりの距離は縮まっていく。このあたりの描写は、実体験も踏まえているせいか、なかなかに説得力があり、素晴らしい。

アンは、道中、デジタルカメラで料理や観光名所などを次々と収めるが、その際に撮ったジャックの写真を、夫と電話で話した後に消していくが、最後の1枚だけ消すことができず残してしまう。このような細かい描写を積み重ねることで、アンとジャックの奇妙な関係を表現していく。初の長編劇映画と言っても、このあたりまさに熟練の技と言っても良いかもしれない。

ややツンデレな感じのアン役のダイアン・レインに対して、とにかく人の良さそうな笑顔が魅力なジャック役のアルノー・ピアールの組み合わせは、これはもう絶妙だ。原題は「Paris can wait」、果たしてアンとジャックは無事にパリに着くのか、それはどうか作品をご覧いただければ。ひさしぶりに心から楽しむことのできる作品にお目にかかったかも。
YUZU

YUZUの感想・評価

3.3

このレビューはネタバレを含みます

お互いに好きなのはわかっていつつも、 
最後まで一線を越えない方が
好みなんだけどなぁ。
チューしちゃったからなぁ。
残念…。
紫式部

紫式部の感想・評価

3.8
フランスのワインとグルメと史跡を巡るお洒落な大人の女性向けロードムービー

主人公のアン、羨まし過ぎるくらいの最高なセレブ生活なので個人的にストーリーに現実味は感じられず、ただただカンヌからパリへとのフランスグルメドライブをうっとりするような景色と史跡と映像で溜息・・・

イタリアは呼んでいるのフランス版とも言えるかな

思わせぶりなラストが好きです
マデロ

マデロの感想・評価

3.6
2017/7/9 大阪ステーションシティシネマ スクリーン5 E-10,11
masaw

masawの感想・評価

3.7
なんか良かったです。人妻がいかにもフランス人な間男のペースに乗せられて、あちこち食べたり観光したりしながらパリを目指すお話し。

同性視点からは間男のキャラにイラついて仕方ないのですが、モテるためにはこういうのを見習わなければいけないのでしょうか。奥さん頑張れ、耐えるんだ、と思いながら楽しく観れました。
いち麦

いち麦の感想・評価

5.0
時に仕掛け時に引き女性を堪らなく幸せな気分にさせて去っていく気持ちのいいフランス男の登場。寄り道をしながら美味名所を堪能していくパリまでの小旅行が素晴らしい。ジャックという男の生き様に一寸だけ嫉妬した。
ボンジュール、アン

フランシス・フォード・コッポラの妻 エレノア・コッポラの長編劇映画デビュー作。
フランス
子育てもひと段落し夫婦の時間を満喫したいアメリカ人女性 アン(ダイアン・レイン)であるが、映画プロデューサーの夫 マイケル(アレックス・ボールドウィン)は多忙を極め 映画祭終わりに予定していたバカンスも取り止めに。
カンヌからブダペストへ急遽飛ぶことになるも、耳の不調で飛行機に乗れないアンはパリに住む友人の家で休むことにする。
マイケルの仕事仲間で独身のフランス人男性 ジャック(アルノー・ヴィアール)が車で送り届けることになるのだが、「パリは待ってくれる」と言い寄り道だらけのドライブが始まるのであった。
パリへ至るまでの数々の遠回りを通し、男女の関係性を より良き道へと至る可能性を描いた作品だ。

人の気持ち、とりわけ恋愛感情に絶対は無い
努力や思い遣りを欠いた途端、いつだって崩れ去る可能性を秘めている。

家庭のある美しい女性とユーモア溢れる独身男性
二人っきりのドライブ
美味しい料理 美しい景色 フランスという土地が持つ魅力・魔力
一歩間違えれば いや、一歩間違えなくても恋に落ちてしまう
描き方次第で「浮気」「不倫」「禁断」などというワードが飛び交ってもおかしくない設定
だが、この作品には陰鬱とした空気が一切感じられない
爽快感さえ感じられる
それは泥沼へと至る前の『水溜り』に焦点を絞って描いていたからだと思う

水溜りを飛び越えることだってできる
水溜りにあえて片足を踏み入れることだってできる
水溜りの上でバシャバシャとはしゃぐことだってできてしまう

二人の行末がどういったモノになるのかは分からないが、水溜りの状態だからこそ感じられる数多の可能性 トキメキ 揺らぎを92分に凝縮させている作品であった。

20年以上に及ぶ夫婦生活の果てに、妻を家政婦・所有物のように扱うマイケル
そんな夫に違和感を覚えながらも、自らを押し殺し続け献身的に支えるアン
アンの心が耐え得る限り、そのままやっていくことも可能だろう
事あるごとにあらゆるものを写真に収めるアン
その姿は、被写体を残すためではなく それを撮った自分を記録しているかのようであった
写真を撮るという行為でしか自分の存在意義を見出せない状況にまで追い込まれていたのだと思う

ガソリン無くして動かぬ車のように、パートナーとの関係性にも何かしらの刺激が無いと維持するのは難しい
アンはガス欠寸前、なんなら人力で車を押していた
刺激という名のガソリンを絶えず注いでくれるジャック
彼と共に過ごす時間の中で彼女が撮る写真は、ようやく被写体を捉え始めていく。

数年前に父に言われたことがある
「自分が幸せじゃなければ意味がない」と
自らを犠牲にして周囲を幸せにできたとしても、結局自分だけは蚊帳の外
他者の幸せでは自らの心を潤せない
決して満たされることはない
好き勝手に生きるのとは意味が違うが、自分がハッピーでなければ周囲の喜びにだって真に寄り添えない
誰よりも自分が自分の味方でいなくちゃ幸せは訪れない
そういうことを言っていたのだと思う

アンはジャックとの旅で自分自身を模索するキッカケを得る
いずれ終わりを迎える旅路において、あらゆる可能性を手にしていく
自分にとっての幸せが何なのかを考え始めていく。

物事には必ず終わりが付き纏う
同時にそれは、新たな始まりを意味する
大切な人との別れが必ずしもマイナスなことだけとは限らない
そこで途絶えたとしても、また繋ぎ直せる
腐食部分を切り離し、新たに繋ぎ直せば良い
劇中のあるシーンがそれを連想させる

何でも話し合えることが必ずしも良いことだとは限らない
時にウソをついた方が良いこともある
あえて触れない優しさだってある
本当に大切なことさえ分かち合えていれば問題ない
むしろ重要なのはそこ
劇中の二人がそれを教えてくれる

あなたにもぼくにも人には触れられたくないパーソナルな領域があると思う
親友だからといって 恋人だからといって 家族だからといって、その扉を開けられるとは限らない

自分が自分らしくいられる
相手を相手らしくさせられる
互いのパーソナルな部分に寄り添える
そんな関係を築けることこができたのなら、どれだけ素敵なことだろう
二人がどんな未来を迎えるのか分からないが、自分自身・他者とより良き関係を築くためのヒントがたくさん散りばめられていた。

最短ルートが 近道が 王道だけが全てじゃない
誰も選ばぬ道が 遠回りが まだ見ぬ誰かが、時に素晴らしい出逢いをもたらしてくれる
深呼吸して周囲を見渡してみれば、その可能性はいくらだって転がっている
そこへ踏み込む勇気 幸せを掴み取る勇気さえあれば、道は自ずと見えてくる。

今年で81歳のエレノア・コッポラ
彼女が描く世界をもっともっと観ていたい
とても素敵な恋愛観・人生観を魅せてくれる作品でした。

ぜひ劇場でご覧ください。

青春★★★
恋 ★★★
エロ★★
サスペンス★★★
ファンタジー★★★
総合評価:B
まこと

まことの感想・評価

3.7
好奇心が旺盛なのは結構だけど、それはそれで大変だなー

この旅に栞があったとしたら、開始数時間で車から投げ捨ててるだろう、だってすぐに意味をなさなくなるからw

ダイアン・レインは相変わらず色っぽくて、彼女のための映画という感じもしました
あなた

あなたの感想・評価

3.0
最後までずーっと爽やか。
二人の距離感が絶妙なのが良いです。

川沿いでのピクニックすてき。
暇潰しにピッタリです、それ以下でもそれ以上でもない感じ(褒めてる)
たむ

たむの感想・評価

3.1
フランス紀行の映画で、爽やかな映画です。
あの『ハート・オブ・ダークネス』の監督なので、観る前は構えましたが、歳を重ねて、幸せも悲しみも経験した大人のあるひととき。
フランスに行きたくなりますね。