ヒロシー

ミスター・ガラスのヒロシーのレビュー・感想・評価

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)
4.0
「19年かかったぞ! 自分でもおかしいんじゃないかと思ったがな!」ととあるキャラが叫ぶ。たしかにおかしい。『アンブレイカブル』から19年、色々とトラブルが重なったであろうことは百も承知で、多くのシャラマーでさえも思ったであろう。しかしシャラマンは決して彼らを裏切らなかった。誰が観ても「これは三部作の完結編だ!」と納得させる説得力と過去2作の設定を一つ残らず活かしてくるサービス精神、そして久しぶりにガンガン冴えるおかしいカメラワーク、その結果はびっくりするぐらい壮大な物語。スーパーヒーローとは何か、ヴィランとは何か、何故この世界にはそのどちらもいないのか。そういう根源的な問いにシャラマン的にバシっと答えを提示してくれた。相変わらずのネタバレ無しで語るのが難しい映画ですが、主役は間違いなくサミュエル・L・ジャクソン演じるミスター・ガラスであると断言しよう。もしかしたら年間ベストあるかもしれん、と思うぐらいにやられてしまった。あのケイシーが子供達を優しく見守っているのはボロ泣きしてしまった。そしてスペンサー・トリート・クラーク、帰ってきてくれてありがとう!

今時珍しいぐらいの一見さんお断り映画なので、必ず『アンブレイカブル』『スプリット』予習を。
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