れおん

ミスター・ガラスのれおんのレビュー・感想・評価

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)
4.4
First name, Mister. Last name, Glass. ガラスのように壊れやすい体。人間を超越した頭脳の持ち主。先のことを読み、行動に移す。彼は考えた、自分のような存在がいるのであれば、理論上、その逆の存在もいるのではないかと。
「アンブレイカブル」「スプリット」に続く、M・ナイト・シャマラン監督作品。ブルース・ウィルス、サミュエル・L・ジャクソン、ジェームズ・マカヴォイ、そして他の役者陣も引き続き、受け継がれている。
3作品で完結。前2作なくして、この作品は生まれない。これほど見事に繋がる綺麗な三作品は見たことがない。一人一人のオリジナリティ溢れるキャラクターは愛おしく、シリーズを重ねるごとにより深まり、新たな感情が生まれる。"ヒーロー" 映画で、「何とも切なく、何とも愛おしい」という感情になるのは、他にない。
ミスター・ガラスの陰謀。そして、"世界"の陰謀。それぞれの思いが錯綜する。何が正しくて、何が間違いなのか。自分が正しいと思ったことが正義。
ストーリーも素晴らしいが、映像・音楽、どの観点においても独特で、新しさがあった。マーベル・DCにはない、"価値観"は惹き込まれるものがある。
ハッピーエンドなのか、バットエンドなのか。ミスター・ガラスの思惑は成功したように見えるが、本当に成功したのであろうか。
M・ナイト・シャマランの世界は終わらない。
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