市川崑×仲代達矢、実は「女王蜂」を観る前にこちらを観ていたのでついでにレビューしておこう。
「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」まで読んだことのある小説。なにげにタイトルは明朝体w
いや、ちゃんと読んだ記憶があるのだけれど、結末は覚えてなかったのでなかなかショッキングだった。猫ちゃん好きは鑑賞注意😰
この約40年前に白黒映画が作られており、本作は2度目の映画化。なにしろ原作は117年前で、こんな現在でいうラノベみたいなストーリーと語り口で書かれていたことに、あらためてすごいと思わせられる。
猫🐈⬛は得意な芸ごとに10匹以上を撮り分けてつなげているらしく、猫を飼ってないボクにはとりあえず違和感なく観れた。
猫好きなら瞬間瞬間で違う猫とすぐわかるものなのだろうか。
仲代達矢のお得意の困り顔を観てるだけで楽しくて、さらに伊丹十三、岡本信人、三波伸介、神山繁、あゝ昭和の名優たちの演技の安心感こそが市川崑映画の真髄かと思ってしまう。引きのカットに、別アングルで同撮したアップのショットを織り交ぜる手法はこの頃から確立したらしい。
あと、蟹江敬三がこんな若い時から既に巡査役なのが笑えたww
さて残念ながら島田陽子追悼のレビューにもなってしまうわけだけれど。
一躍スターとなった前年の「砂の器」に比べてちょい役ながら、はいからさんの袴を着た素敵なお嬢さま。まだ清純派の瑞々しい姿が観られて◎。
しかしなんと言ってもこの映画のMVPは、猫の「吾輩」の声を演じた小倉一郎w