Naoya

マッド・ダディのNaoyaのレビュー・感想・評価

マッド・ダディ(2017年製作の映画)
3.0
いつもと変わらない日常を送っていた夫婦と2人の子供たち。だが、親が実の子供を殺害したという陰惨なTVニュースが流れる。そして、やがて夫婦にも強烈な子供たちへの殺意が湧き出す、スリラー作。序盤からこれから起こる悲惨な出来事を暗示するような、不穏な空気感の表し方は良く、物語に引き込まれる。そして、いざ物語に動きが見え始めてからの展開のスピード感が素敵で、親が子を殺すという倫理観のない斬新な内容ながら、娯楽ある物語にしています。緊迫感のある展開の途中に挟まれる回想も、より物語にドラマを生み出していて、緩急の付け方も上手い。殺そうとする親と、殺されまいとする子の攻防戦が重たくなり過ぎず、ノンストップで、ブラックコメディ混じえて描かれてます。ニコラス・ケイジの演技が凄まじく、素敵な父親像、狂った父親像を気迫ある演技で魅力的。やはりサイコ具合が絶妙で、力の入れようを感じる。B級な内容ながら、味わい深い物語になっているのも妙に憎い。
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