政府は、対ゴジラ用兵器の開発に着手し、1954年に死亡したゴジラの骨をベースに生体ロボット、3式機龍(=メカゴジラ)の製造に成功、対特殊生物自衛隊の中に機龍隊が結成される。
再び日本に姿を現したゴジラを、超攻撃型メカゴジラが迎え撃つ。
ミレニアムシリーズ第4弾で、ゴジラシリーズ第26作目。
災害のようにやってくるゴジラを、特生自衛隊のゴジラ兵器の機龍で迎え撃つ話。
この作品の世界観は『ゴジラ』以外に『モスラ』・『サンダ対ガイラ』・『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 南海の大決闘』等が存在した世界観になっていて、冒頭終了後の世界観説明の場面で初代ゴジラ・初代モスラ(幼虫・繭・成虫)・ガイラが登場している所が嬉しいです。
ストーリーは、第1作で死んだゴジラの骨をベースとしてメカゴジラ「機龍」を造り、新たなゴジラを撃退するというシンプルな内容。
メカゴジラを運用するチームの人間ドラマや、『エヴァンゲリオン』みたいに暴走するメカゴジラなど見所もいくつかあります。
個人的には、あの独特なメカゴジラのフォルムにハマってしまいました。
メカゴジラの特撮がかっこよくて、熱戦を吐こうとするゴジラに体当たりしたりとか、ミサイルを連射する姿が盛り上がりました。
映像のデジタル化でスピード感が「怪獣プロレス」ではない新鮮さを呼び込んでいる。
メカゴジラ「機龍」と言う命名センスも、日本の科学の粋を凝らして作られたと言う説得力を持っていて良い感じ。
ただゴジラを開発する博士の子どもとか、主人公に絡む自衛隊員とか、人間パートがいかにも安っぽいわかりやすいステレオタイプなキャラクターたちで面白くなかったです。
主人公の釈由美子の演技もなんだか固いし、物語の展開もなんていうかちょっと中二病感溢れるものになっている。
とはいえ、ゴジラ映画としては新味があるし、本流を離れた外伝的な位置づけの作品としては十分楽しめる。
東京を中心に停電が広がったり、DNAコンピュータの修正とか所々突っ込みどころはあるけど、ミレニアムシリーズのなかでは良かったと思う。
しかし、全体的に展開が早いので直ぐに終わってしまったという感じ。
もう少し長くても良かったが、続編も出たし『とっとこハム太郎』とセットの上映だからしかたないか。
ちなみに、巨人軍時代の松井秀喜さんと、ゴジラ映画36年ぶりの水野久美さんが出演しています。