Jun55

不都合な真実2:放置された地球のJun55のレビュー・感想・評価

4.3
2006年に「不都合な真実」を観て、環境問題に関心を持ち始めた人も多いのではないだろうか。自分もそのひとりだ。
前作で、アル・ゴアの講演をベースに数値(事実)を映像として突きつけられ衝撃を覚えたが、今回も同じようなスタイルで講演の参加者のようにこの10年間に起こった様々な事実を知ることになる。
特に昨今、世界中で起こっている洪水、旱魃等の異常気象の映像は迫りくるものがあり事実に勝るものはないことを実感。そして真実が前作から積み重なり、その関係性を学ぶ。
この映画は、アル・ゴアの活動に密着したドキュメンタリーだが、講演スタイルの他にパリ協定の生々しい交渉の過程も含まれていて国家間のせめぎ合いはとても興味深いものがあった。
なお、今回の映画では、環境の悪化面だけでなく、再生可能エネルギーへの転換が大きく進展しているといったポジティブな事実も採り上げている。

この映画を最新の環境問題を学習することの意味も含めて多くの人に観てもらいたい。
やはり、一番の話題はトランプ政権がパリ協定の離脱を表明したことに対する批判の部分だろう。この映画でアル・ゴアが大小の勉強会を世界各地で開催している場面が多く出てくるのだが、環境問題については風化させることなく、持続的な情宣活動がとても重要だということがよく分る。
この映画が、特に米国内の世論を大きく動かす原動力になることを期待したい。
Jun55

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