マクガフィン

デメキンのマクガフィンのレビュー・感想・評価

デメキン(2017年製作の映画)
2.5
いじめられていた男が、福岡最大勢力の暴走族を率いる総長になるまでを描く青春ドラマ。小説・漫画未読。

暴走族の2代目総長になるまでは、伸し上がり感と疾走感があるので良いが、総長になった後は冗長で、総長になったことでの責任感や喧嘩をするか仲間のことを思うかの葛藤などの心理描写が全てセリフでしか描かれていなく、作品最大のハイライトに繋がる乱闘シーンへの盛り上がりも希薄に。

脇役キャラの掘り下げが少なく、ヤンキー映画なのに魅力的なキャラが少ないのも残念。敵対する総長の恐怖が殆ど伝わってこないので迫力を欠く。助さん格さんみたいな2人の方が魅力的で危険極まりないキャラに。

終始喧嘩と仲間達とのバカ騒ぎで、喧嘩シーンは既視感溢れ、特に拳で語り合う系は理解不能。また、クローズを彷彿させる喧嘩シーンや何故か敵を倒しながら屋上にまで上がって喧嘩する演出はオマージュなのかな。

脚本が足立紳なので、もう少し青春的なことや十代の葛藤や成長を期待したのだが、仲間意識は不良の範疇を超えなく、不良賛美というか過去賛美で共感を得られるのはせいぜい似たような経験者やその願望や興味がある人だけなのでは。

116分は長く90分以内に収めて、内容は薄くても疾走感と臨場感がある刹那的な作風にした方が良かったのでは。福岡最大勢力の暴走族になった後の達成感、価値感、虚無感があったかどうかの所感が知りたかった。