ホルモン焼うどんテン女将ちゃん

すもものホルモン焼うどんテン女将ちゃんのレビュー・感想・評価

すもも(2016年製作の映画)
5.0
ラストシーンが印象的でとても惹きつけられました。最後まで見終わった時に心が晴れ渡るように希望と力が溢れてきます。上映中は厳しい時代背景から起る事態に切なくて辛くて何度も何度も涙を拭いたけど、だけど最後は気持ちの中に希望が溢れていました。確かにモノクロの映画を見ているのに私の心の中には本当に見ている風景の様に鮮明な色が勝手に足されていました。

深い緑の森や、透き通った水に映る空の色、貧しくても生きてるって感じる衣の風合いなど、見ている人それぞれの想像力によって如何様にも色を感じられるのがモノクロ映画なんだなぁと改めてモノクロ映画の凄さを実感しました。途中は本当にモノクロの映像を見ているのかどうか分からなくなるほどでした。

最後は心が晴れ渡るような仕掛けになっていて、それまでずっとモノクロ映像だった事にハッと気付く瞬間でもあります。その瞬間に観ている者それぞれが自分の生き方に重ね合わせ自分なりに答えが見つかる映画だと思います。もし人生に迷っていたり、妬んだり、恨んだり、自分では変われずに悩んでいても、真に人の思いに触れると人は変われるんですね。ステキな映画でした。
2017.❼.28(金)15:00
三枝雄子サエグサユウコ