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マイティ・ソー バトルロイヤルのxyuchanxのレビュー・感想・評価

4.6
雷様、完全に笑かしに来やがったな!

#2019/01 小ネタ追記
#軽くネタバレご注意ください

監督がそっち系だし、クリヘムもゴーストバスターズで味をしめたのかノリノリ。ロキとふたりドクターストレンジに遊ばれまくり、ハルクのぎったんばっこん、スタークにサーファーくん(Point Break)と呼ばれた長髪も切られ、バナーはDuran DuranのTシャツ着せられ「パンツがきつい」、ハルクを鎮める「日が沈む」パロディなど、MCU小ネタシーン満載。そういやソーは1作目でもダーシーにビリビリでやられてるよね。サントラもポップ過ぎで完全にGotG路線。大丈夫か?!

今回もロキは「サプラーイズ!」な悪戯っ子なんだけど、ソーとの掛け合いが楽しそうでまったく敵じゃなくなりつつある。あやうくコールソンの恨みを忘れるトコだった。もっと「たすけて〜!」やってくれたら許すかも。

敬愛するケイト・ブランシェット姐さんのヘラは流石。眼つきや口の動きだけでも威圧してくる演技。でも、せっかくの演技が浮いて感じられる場面が何度か。もうちょい圧倒的な強さを演出して欲しかった。

ソーの覚醒シーンなど、Led ZeppelinのImigrant Songがかかる戦闘シーンはやっぱテンションあがる。ちなみにソーはZeppでジャスティスリーグはBeatlesとどちらも70年代の曲、そしてワンダーウーマンのテーマ曲もImigrant Songのメロディと酷似…「世代を越えてアガれる曲=古いロック」なんだろうか。

コレクターの兄グランドマスター役のジェフ・ゴールドブラムは今後も出そうだけど、カメオ出演も豪華。演劇シーンでのマット・デイモン、兄のルーク・ヘムスワース、サム・ニールは知らないと見逃すレベル。ワイティティ監督自身もコーグ役で良い味だしてる。

個人的に残念な点も幾つか。

日本人唯一のMCU出演俳優、浅野忠信のホーガン含めソーの親友たちが。シフに至っては出番ゼロだったよね?ナタリー・ポートマンのジェーンと天然ダーシーは?まさかムニョムニョもクビ?と過去2作の重要キャラが容赦なく。邦題はラグナロクのほうが良かったし、ヘラが姉でラグナロクの相手も…と、北欧神話からの逸脱が激しい。新キャラのヴァルキリーもかっちょいいけどムチムチ。神話のヴァルキリー考えると違うタイプ何人か居てもよかったよな。ヒロイン力が落ちた気が。

と思うとこはありつつも…いやー、楽しかった!

さて、天邪鬼ロキはまたテッサラクト盗んで何を企んでるのやら。MCUとしてもこっから笑いとシリアスのバランスをどう取るのか…ブラックパンサー、インフィニティウォーも楽しみですね。

☆追記: その他、復習用メモ

・ラグナロクの意味は「神々の黄昏」。北欧神話の最終戦争で、ロキが発端となりアスガルドは滅亡する。この辺はソー1作目のレビューにまとめてます。
・何より我らがケイト・ブランシェット姐さんの参戦が胸アツ。彼女ほど演技力豊かで七変化な女優は居ない。ぜひ他作品と見比べて欲しい。
・ハルクの声優は今作からマーク・ラファロ自身が担当。
・北欧神話や原作コミックでは、ヘラはロキの子。
・ロキはソーをカエルに変えたことが。
・「Avengers AOU」でハルクはクインジェットに乗って失踪したがフューリーは「バンダ海に不時着したらしい」と言ってた。宇宙船ではないので何らかの理由で「Devil’s Anus」を通って時空を超えたってこと。
・コルグがソーに渡す木製の三叉槍「3人のヴァンパイアを相手にするのでなければ使えない」と口にする。ワイティティ監督のヴァンパイヤコメディ作品「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」へのオマージュ。あれ最高だよね。
・本作のタイカ・ワイティティ監督もそうだけど、マーベルはルッソ兄弟やジェームズ・ガンなど無名監督の大抜擢して成功してる。すごい。
・グランドマスターのジェフ・ゴールドブラムは「ザ・フライ」や「ジュラシック・パーク」シリーズが出世作。ベテランらしい存在感と演技力。
・グランドマスターの建物にはハルクの顔に加え、他にもマーベルキャラが。サイボーグのベータ・レイ・ビルと、植物系ヒーローのマンシングとのこと。
・オーディンの宝物庫でヘラはガントレットを見て偽物だと。あれソー1作目にも登場してたよね。

「お前はなんの神なんだ?」

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