柏エシディシ

マイティ・ソー バトルロイヤルの柏エシディシのレビュー・感想・評価

3.0
スクリーンに大音響で鳴り響く、ゼップの「移民の歌」!!!
アーアーーアッ!アーアーアーーアッッ!!
ソーシリーズいわんやMCUという大きな器の上で思う存分遊んでみせるタイカ・ワイティティ。大物。
本作がこの様なカタチに至るには、ガーディアンズをはじめ過去作までの積み重ね、恩恵が非常に大きいとは思うのですが、ここまで自由にやらせてしまったディズニーマーヴェルスタジオの器の大きさを実感。

なにぶんラグナロク「神々の黄昏」ですから、作中で描かれている事は割と凄惨で悲壮。しかし、それを一切感じさせない陽気なノリ。
ボケとツッコミが見事なダイアローグ。
ここぞと見せるキメ絵の格好良さ。
荒唐無稽なキャラクターや舞台設定。
'Nuff Said!!!
こ、これは、初めてアメコミにハマった時の感覚。

まず、クリスヘムズワースがキャリアを通して熟成してきた(ジェームスハント、ゴーストバスターズのケビンなど)「憎めない陽気な無頼漢」の到達点と言っていいソーというキャラクターがあっての本作。
そして、みんな大好きトムヒドルストンのロキ様。これ、絶対本人が一番演じてて楽しんでたでしょ。
ジェフゴールドブラム、マークラファロら芸達者も相当アドリヴ入ってると見た。

極めつけは、マイティ(無敵の)ソーの敵役として存在感を誇示できるキャスティングとしてはこれ以上のないケイト・ブランシェット様。
私ぁ、ケイト様が嬉々として悪役を演じてる姿が大好物(クリスタルスカル、ハンナ、シンデレラ)。
戦闘モードのトゲトゲも素敵ですが、リラックスモードのブルネットストレートもお美しい。
しかもスタントダブルはあのゾーイベル!キレキレ。
惜しむらくは、ソーロキともうちょい「笑い」で絡んで欲しかったかなぁ〜。本作を観たケイト様もそう思ってるハズ。

今回は「明るく楽しいMCU」の極北の様な作品。その明るさが、ひいては「軽さ」と感じなくも無いですが、一気にドラマが収束していく「インフィニティウォー」に向けた、助走の第一歩に相応しい娯楽作。
柏エシディシ

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