五十

マイティ・ソー バトルロイヤルの五十のレビュー・感想・評価

4.3
タイトルインの時点で良作と確信!!
やりゃあできるやないかえ!!!!



なんだかパッとしなかった前二作から打って変わって、こんなに魅力的な続編が出来上がるとは!!
やはり皆さんが言う通り、作風の路線変更が非常に上手くいっていますね。
『ガーディアンズ〜』からの流れを受けてのものなのは明確で、これまでの『マイティソー』のテイストはほとんどなくなっています。

これじゃ『マイティソー』シリーズとしてのアイデンティティが…という意見も分かりますが、今はいろんな映画がこういう流れの中にあることですし、何より作品が格段に面白くなっていたので結果的に良い決断だったと思います。

路線変更と一言で言っても、他にも色んな要素が足されていましたね。
まずアクションシーンの強化と増加は一番に褒められるべきポイントでしょう。
これまでのあくびが出るド単調なアクションから一転、チョー楽しいアクションに生まれ変わりました。

作り手達が、ソーならどんな新しいアクションができるのか真剣にたくさん話し合ったことが窺い知れます。
それと同時に、「神様の話なのに全然それっぽくない」弱点を克服していて拍手。

それから、『ロードオブザリング』シリーズのようなファンタジー色が濃くなったことも魅力的になった要因でしょう。
この要素は、神の国が舞台の本シリーズと非常に食い合わせがよく、世界観的魅力をより一層際立たせる役割を果たしました。
逆に、なんで今までこれをやらなかったんだ?ってくらいベストマッチしてます。

そして、本作の魅力はやはり音楽の力が大きかったと強く思います。
いや、「移民の歌」が良かったのは確かにそうなんですが、それ以上にテクノポップ調の劇伴のシックリさが素晴らしい。
中盤の舞台「惑星サカール」との相性も抜群ですし、この映画のノリ自体とも合っています。
個人的には『メトロイド』をちょっと思い出したりしました。(あれはテクノポップではないですが…)


他にも、カンティーナの酒場っぽい人外ごった煮カオス表現だったり、ラスボスであるヘラの比類ない強さ表現だったり、たくさん語りがいのある素晴らしい映画になっていたと思います。
何より、僕の『マイティソー』苦手意識を見事に払拭させたことに感謝。
続編でここまで良くなる例も珍しいですよね…。

あえて言うならジェーンをあんな扱いにしたことはちょっと悲しかったですが。
ジェーンはそういう風にしていいキャラじゃないだろ…と。
MCUの大きな流れ的にはしょうがないことなんですかね?


といったこともありますが、胸を張ってオススメできますし『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』にも直で繋がるようなので、要チェックです!
五十

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