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マイティ・ソー バトルロイヤルのSyoCINEMAのレビュー・感想・評価

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面白いと思っても、ハマれずに悔しい思いをした作品ってありますよね。僕にとっては本作がそれ。この作品を好きな方の「いい!」ってところが、僕には「無理!」だった。くやしいいいいい

これは単に好みの問題で、本作の出来はとても良いです。
ただ、自分がシット・コムとかが苦手なばかりに、この「リア充がドヤ顔でボケをかます体育会系の笑い」がダメだったのです。。。冒頭の鎖ぐるぐる天丼ネタから嫌な予感はしてたけど、「これ入れる必要ある?」なコロシアムの展開等々でうむむとなり、「『助けて』をやるか」でそっちのロキじゃないぃぃぃとなり。面白かったけどね。笑ったけどね。でもなんだろう、笑ってるけど目が死んでるみたいな。私の。やたらノリのいい人たちの集まった飲み会に人数合わせで参加させられた時のあの感じ!
笑わないといけない圧が画面から出てて、そりゃ笑うよ面白いから、でもあれ笑いって自然発生的なものであって強要されるものじゃないよね、なんだこの「笑わなくてはいけない」なノリは。松っちゃんもびっくりだぞ!(深夜のテンション)ってなって、あんまり居心地の良い鑑賞体験ではありませんでした。
そもそも俺はソーに何を求めてたんだという根本的疑問はさておき。。。

ただ、そんな中でとっても良かったのがケイト・ブランシェットとテッサ・トンプソン。
正直、今回の笑いについていけない僕みたいなタイプにとって、ケイト演じるヘラ様は救いでしかなかった。彼女が、作品が本来持っている闇の部分を一手に引き受けてくれたからドラマが成立したし、ケイトが負の方向に全力疾走してくれたおかげで空中分解せずに済んでいたというか。やっぱケイト様ですよ。「キャロル」ですよ。ヘラが出て来るたんびに安心してたからね。

そしてテッサ演じるヴァルキリーは、硬軟のバランスがとっても良かった。ボケと締めの振り幅ですね。酒豪というベッタベタなフックで笑わせつつ、なぜ酒を飲むのか、なぜこんな辺境の星にいるのか、彼女の悲しい過去が描かれることで観客がちゃんと感情移入できるようになっている。とっても丁寧に作られたキャラクターだった。

面白かったし評価が高いのもうなずけるけど、僕はなんというか僕を必要としてくれる映画が好きだなと思いました。
山崎まさよしさんの「心拍数」じゃないけど、「笑えないバラエティ番組」を見てるときみたいな、「乗りたいのに乗れない! 悔しいけど合わないわ‼︎」っていうもどかしい作品だった。

質が高かっただけに、残念。こればっかしはしょうがない。