佐藤でした

さらば青春の光の佐藤でしたのレビュー・感想・評価

さらば青春の光(1979年製作の映画)
3.5
1960年代イギリス。細身のスーツに身を包み、派手なスクーターにまたがるモッズたちのグループは、革ジャンにリーゼントのロッカーたちと敵対関係にあった。
生粋のモッズ族であるジミーは、リーダー的存在のエースに憧れ、仲間たちとドラッグやケンカに明け暮れる毎日を過ごしている。そんなある日、モッズ対ロッカーの大規模な衝突が起こり、暴動騒ぎにまで発展するが…。


時代のパッキングに見事成功した作品のように思える。いやその時代の様子は知らないので、再現率が高いという意味ではなく、よく映画という箱の中にこうも高い熱量を込められたなってこと。

面長でどちらかというとオモシロイ顔の主人公を筆頭に、平均的に浮き足立っていて、チャラくて、ソワソワした映画だった。核にある「青春」というものを一本で体現したような映画だった。

タフでヤンチャで落ち着きのない若者たちが、画面の中でガチャガチャと、一心不乱にダンスしたり喧嘩したり疾走してるの、素敵だった。
「一生遊んでは暮らせない」ってことは誰でもいつかわかることなので、わかる前にわざわざ悟ることなく、ヘトヘトになるまで遊んだ彼らは健全だよ。

映画作りにも、後先考えていない(ような)心意気を感じた。「ケガ人が出てもまあ多少はしゃーない!これはフィクションです!(てへ)」と誤魔化さんばかりの乱闘シーンとか、愛くるしい。そう、愛くるしい映画だった。

さあ、僕ら大人も今こそ
レディ、ステディ、ガウ! ですよ。
(イギリス人ぽく言ってみたかっただけ。)
佐藤でした

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