みおこし

さらば青春の光のみおこしのレビュー・感想・評価

さらば青春の光(1979年製作の映画)
3.2
前から気になっていた一本。今大人気の芸人さんがこの映画のタイトルをコンビ名にされていますが、よっぽど何か深いご縁があるのかと思いきや、彼らの師匠が名前を決める前日に観た映画だったとのこと。なんか...なんかなぁ...(爆笑)。

ザ・フーが手がけたロック・オペラを元にした青春群像劇。1964年のロンドン、郵便室係として働く青年ジミーは、モッズ仲間の友人たちと夜な夜な喧嘩に明け暮れている。ある日、かつての親友ケヴィンがライバルグループとの喧嘩の中で負傷してしまうが、ジミーはその場から逃げ去ってしまい...。

60年代、ロンドン、ザ・フー、モッズ、ロック、バイク...。1つでもピンと来た方はおそらくハマるかと(笑)。まさに激動の時代、映画自体も1979年に作られたということでロック全盛期だし、当時の雰囲気を生き生きと感じられる貴重な作品でした。
しかし、カッコいいイメージをモッズには抱いたけれど、本作で描かれている彼らは結構ヤンチャというか、すごく子供っぽいところがあってびっくりしました。若気の至りという言葉があるものの、それにしても全力で傷つけ合う若者たちの姿はすごく痛々しかったし、なかなか共感もできず...。でも、当時の体制に抗うためには、暴力を振るうことも彼らにできる数少ない手段だったのかななんて。こうやって人は成長していくのでしょう(笑)。それにしても、自ら声を上げて行動していく勇気には脱帽です。

レイ・ウィンストンなど今やベテランの俳優陣に加え、なんと若き日のスティングまで出演しているとは知りませんでした!
ザ・フーが映画化に際しても全面的に協力したというだけあって、随所に散りばめられた名曲たちも堪能できました。
当時のロンドンの風景も、ファッションも、やっぱり最高に素敵。
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