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スモール・クライムのとぽとぽのレビュー・感想・評価

スモール・クライム(2017年製作の映画)
3.0
地に足着いた or 取られた、暴力に塗れた人生 in 田舎町。人 = 力に利用され結局自分の本当に得たいものは得て来られなかったようなその生涯から、刑期を終えた今も彼はズブズブと浸かり、なかなか抜け出せないでいる。という意味で端的に内容を表したタイトルも活かしているし、多分原作小説はもっと面白いんだろうなというのは伝わってくる。果たしてそこから引き際を下すのは誰か? ニコライ・コスター=ワルドーって本当に大人の男としてイケメンだし同性から見ても色気がある、あと無論本職でも地道に頑張っていて好感。例えばジェームズ・バッジ・デールやトーマス・ジェーンのように、個人的には気づけば結構前からいるけど、あまり目立つような役しないし主役になってもこれくらいの少し規模小さめ映画というような印象を持っている系譜に入りそうな人。だからデンマーク人である彼のキャリアにとってきっと『ゲーム・オブ・スローンズ』の主要キャラ・視点人物の一人であるジェイミー・ラニスター役はハリウッドや英語圏の作品に出る当たって重要な転機になっただろうなんて野暮なことも考えてしまう。が、もちろん彼はそれだけじゃない。特に必見なのは本作と同年に主役を務めた『ブラッド・スローン Shot Caller』。同じ犯罪物のくくりでも、正直地味で小作品のあった本作より、多くの人を満たしてくれそうな刑務所物です。

ロバート・フォスター父!
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