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ロダン カミーユと永遠のアトリエのsamiamのレビュー・感想・評価

3.5
美しさを追求した人を描いた美しい映画。蝸牛の這跡や野生する樹肌やギリシャの大理石彫刻を愛でるシーンがとてもいい。
性への業も別離の哀しみや批判に対する苦悩も全て葛藤しながら受け止め、それを作品に昇華していることが映し出されていた。

登場人物が凄い。セザンヌにモネにリルケなどとも親交があったのだね。とにかく物凄い時代。

作品を制作中の芝居がかった大仰な会話や独り言もいいね。本当にこんな感じなのか、芸術家はこうあって欲しいという映画制作者の願望なのかは判らないけど。

この映画を観て、45年ほど前に行った箱根彫刻の森美術館に俄然行きたくなつた。
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