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愛する弟の為に夜の街を奔走する兄の姿を描いたクライムサスペンス作品。
ニューヨークの最下層で生きるコニーと弟のニック。2人は銀行強盗を行うが、弟だけ捕まり投獄されてしまう。コニーは言葉巧みに周りを巻き込み、夜のうちに金を払って弟を保釈する様奔走するのだったが…
『その先に待ち受けるのは…』
全てにおいて計画性のない時間の使い方や言動は、共感出来る訳もなく、ただ刻々と時間だけが過ぎていってしまう。その無計画さが疑惑、怒り、悲しみ、裏切りなどの不条理を生む。社会の底辺でもがき苦しむコニーの精神面がそのままカメラワークに反映されているかの様な寄りの絵は、息苦しく目が回りそうになる。吐き気すら催すかもしれない。コニーにとってどこに居ても閉塞感だらけな世の中には、安住の地はあるのだろうか?応援など出来ない、時間の流れに任せてただ見守る事しか出来ないのだ。