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グッド・タイムのRのレビュー・感想・評価

グッド・タイム(2017年製作の映画)
2.8
どんな話かまったく知らずに見始めて、オープニングの素晴らしさに一気に引き込まれる。精神分析医にいろんな言葉の解釈をきかれて、思いついたまま答えてる知的障害者のニック。ふたりのやりとりの面白さと画面の緊張感に、突然割り込んでくるニックのお兄ちゃんコニー。コニーはニックを施設から強引に連れ出し、ふたりで楽しく暮らすために銀行強盗をする。不気味でリアルな黒人のマスクを被ってメモ用紙だけで銀行員とやりとりをするスリリングな沈黙の中での強盗が、お! 上手くいった!ところが、あれ! 落ち合うはずの車がない! いや、戻ってきた! はーよかった、ってなるんやけど、こっからタイトルとはうらはらな最悪な事態ばかりが起こっていく。それが本作の面白さであるのだろうし、独特なカメラワークは面白いし、全編音楽が最高なのだが、個人的にはだんだん話がビミョーになっていく。兄弟二人から始まったクライムの余波に全然関係ない人たちが変な形で巻き込まれに巻き込まれ、どう話が進んでいくのかまったく予想できない。これだけ書くと面白そうに聞こえるかもなのだが、なーんかねー、途中から全く心が入らなくなってしまったのですー。何故だろう。たぶん登場人物の誰にもまったく共感できなかったからじゃないかなと思う。普通のクライムドラマやと、もうちょっと話の流れが見えやすいのもあるし、主人公のキャラクターも把握しやすいしで、犯罪者に心寄せてハラハラできるんやけど、本作はコニーの心情が、出来事に対する反射的な感情以外ほとんど描かれない上、とにかくマヌケやしバカやし浅はか過ぎるしで、頭スカスカなので、彼が一体どうなっていくんだろう! みたいな感じに全然なれなかった。その上、予測不能なストーリーが特にアクセントなくだらだらと進んでくので、なーんかなー、ちょっと退屈。中盤からはほぼ終わりまでずっと夜間シーンで、暗いなかゴソゴソしてるから見にくいし、暗いから眠くなるし、途中異様に長く感じた。誰やねんこいつみたいなんがうっとうしくずっと出てくるし、マジうぜー。あともう一個デカいのが、出てくるキャラの顔がどれも好きじゃないてこと。特に、主演のロバートパティンソンはすごく苦手系な顔。やな奴の役のときはイイ!って思うんやけど、本作のようなビミョーな立ち位置の役ではちょっとキツかった。けど、何だかんだで、朝を迎えてのマンションからのシュートには思わずあっ!と声出てもーた。最後のニックの反応は皮肉で悲しいんやろけど、我がハートが作品世界に入ってないので、特に何とも思わんかったし笑 かなり高評価の映画なので、返却前にもっかい見てみようかなーとも思っているが、んー、迷うとこ😑 けど、音楽だけはマジで良いです。サントラgetしたくなるレベルで好き。全編ずっと音楽かけといたらもっと好きになってたっぽいのに。
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