『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』が有名なジャック・ドゥミ監督の長編デビュー作。1961年。
フランスの港町・ナントが舞台の3日間の群像劇。
1人息子を抱えるシングルマザーのローラ(本名セシル/アヌーク・エーメ)はキャバレーの踊り子。
寄港中ローラの部屋に泊まる仲のアメリカ水兵フランキー。
試用期間に遅刻ばかりして会社をクビになり、人生に悶々としている男ローラン(マルク・ミシェル)。
10年ぶりに再会したローラに愛を伝えるが、彼女は7年も行方の分からない初恋のアメリカ男ミシェル(1人息子の父親)を待っていると。
ローランは文無しなのに旅に出ると言っていたが、バーのママの紹介で仕事があるらしいという美容院に向かう。
頼まれたのは何やら怪しい運び屋の仕事だった。やるかどうか悩むローラン。
書店で裕福そうな母と英語の辞書を探していた14歳のキュートなセシル(ローラと同じ名)。
その場にいたローランは使わなくなった辞書をあげると声をかけ、母娘の家を訪問すると、バツイチの母がローランに好意を抱く。
町で水兵フランキーと出会った14歳のセシルは、二人でお祭りを楽しみ、恋心が芽生えるが、フランキーは出航する。
(ローランがミシェルと出会ったのも14歳という事で、その再現のようなスローモーションシーンが印象的)
白いキャデラックのコンバーチブルに白いテンガロンハット姿の成金野郎風に7年ぶりにナントに戻ってきたミシェル(ジャック・アルダン)。
ローラとローランの運命は・・・
ドゥミ監督のモノクロ作品だと『天使の入江(1963)』の方がやや好みでした。
『モンパルナスの灯』『8 1/2』『男と女』..でも印象的なアヌーク・エーメ。今作でもいかにもイタリア美女な魅力です。
(それほど好きなタイプではないですが。笑;)