りょうた

ローラのりょうたのレビュー・感想・評価

ローラ(1961年製作の映画)
4.3
港町のダンスホールで働くローラと、ローラが想いを寄せ続ける旦那でもあるミシェル、10年以上もあっていないローラに対して恋心を抱くローラン、そして、ローランに恋をした水兵のフランキー。ローラを中心とした恋模様を様々な視点から描く。

町=世界というドゥミの世界観はデビュー作の今作から顕著に現れている。御都合主義と言われ得るかもしれないが、ここまで振り切っていると、心地よい。メリメの『カルメン』を彷彿させるローラ。『カルメン』を読んだ際に感じた、思わせ振りな言動による歯痒さと憤りが、今作を鑑賞中にも感じた。カルメンの再来。普遍性のあるこういった女性像に惹かれる。

少女とフランキーがメリーゴーランドから降りる際のスローモーションは思わず笑ってしまった。
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