けーすけ

狂覗のけーすけのレビュー・感想・評価

狂覗(2017年製作の映画)
3.0
2020/06/08(月) TSUTAYA DISCAS定額レンタルにて鑑賞。

何でレンタルリストに入れたかは覚えてないのですが、ジャケットの雰囲気からして僕の好みに刺さったのでしょう←
盗撮の画像とかは少し出てきますが、それ以外の生々しい性的描写は全然ありませんでしたー。



舞台はとある中学校。ある日、一人の教師がボッコボコにされた状態で校長室から発見された。どうやら生徒の盗撮サイトを運営していたらしい。事件を公にしたくない教師たちは事実を伏せる事に。
「何を考えているかわからない生徒たちの実情を調べる」という名目のもと、10月21日水曜日の1時間目、体育の授業中を見計らって教師5人による生徒不在の荷物抜き打ち検査が始められるのであった。そこで見つかる様々な真実とは。
「人は何かに没頭してはじめて、自分が何者か知ることができる。」
教師…狂師…狂覗、、、覗いているのは果たして・・・











映画のジャケットから「先生の盗撮系の話かなー?」って思ってたらメインは生徒の荷物の抜き打ち検査のお話でした。
生徒の手荷物から色んなヤバい物が出てきて「それ、どうするねん」とドキドキしながら観られます。

ザラついた映像がホラーテイストっぽいですが、途中から「コメディかよ!」ってくらい、とある先生が恐ろしく分かりやすい行動を取り始めて笑えました。しかもその事を隠蔽するんかい!笑
まあ、それも伏線の一つでしたが。

そしてちょっとしたミスリード的なズレが先生たちに仕込まれており、それがラストのオチに繋がったのがゾワりとして面白かったです。



主演の教師・谷野(たにや)は、過去の事故で精神的に不安定な部分があるのですが、そんな教師役を演じた杉山樹志さんの少し不穏かつ不快にも感じる演技が凄かったです(人によっては好き嫌い分かれるかと)。
そして杉山さんは公開後に28歳で急逝されたそうで、若く、まだまだ活躍できたはずが悲しいですね…。


他の教師役の人たちも無名な俳優の方が多かったですが「こんな教師いそうだなー」って感じで描かれていました。

舞台は9割は学校内の教室。低予算なようで、俳優はスタッフも兼ねており撮影も5日間(うち4日は徹夜)で終わらせたらしく、後半になるにつれギスギスしはじめる教師たちの演技が疲れによるリアルなモノだったのか!と観終わって知って納得でした。笑
なので、10分以上経っても8時30分から進んでいない教室の時計とか、生徒のスマホの表示時刻が09:05とか10:53とかバラバラなのもご愛敬。


事実に基づく話、という事ですが実際に荷物チェックで起きた事件ではなく、中高生のSNSなどでの性犯罪、事件などを色々含めた内容の印象でした。


80分ちょいと比較的短めな映画ですが、体感時間長めでなかなか精神的に重くくる映画でした。


[2020-085]
けーすけ

けーすけ