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少女ファニーと運命の旅の地球へのレビュー・感想・評価

少女ファニーと運命の旅(2016年製作の映画)
4.0
9人の子供たちの逃避行を描いた、実話をベースとした映画

ナチスドイツによるユダヤ人迫害が厳しくなる第二次世界大戦の最中、ナチスドイツ占領下のフランスからスイス国境を目指し、子供たちの逃避行が始まる。
ナチスドイツに捕まれば子供たちであっても『死』を免れないと考えると、それは正に「生きるための」逃避行である。
しかも引率者(ユダヤ人の子供たちを守ろうとする支援者)とはぐれ、おそらく小学生と中学生ぐらいの年齢の子供たちだけの旅となる。

主人公の少女は、子供たちのリーダーとして8人の子供たちを率いて旅(逃避行)を続ける。助けてくれる支援者、大人のいない状況で、正に命懸けの旅が続きます。
彼女の苦悩と、子供たちの不安が延々と描かれています。

彼女を支えているのは妹たちを守りたい気持ちと、楽しかったころの思い出、そしてなにより「生き延びたい」気持であったと思います。
中学生ぐらいの少女にとって、逃避行は耐え難いプレッシャーであったと思います。

しかし、時折見せる子供たちの笑顔は緊張(逃避行)に対する緩和であり、それが逆に命懸けの状況(悲惨さ)を強調する描写となっていました。

子供の頃に読んだ「アンネの日記」を思い出しながら、子供たちの逃避行を応援しながら映画を観ていました。

戦争のシーンはありませんが、戦争の怖さを描いた心に残る作品でした。
また、題名から想像していた内容とはかけ離れていました。


いつもの名画座(キネカ大森)にて字幕で鑑賞。
同時上映は、同じくナチスドイツのユダヤ人迫害を題材にした「手紙は憶えている」。