新宿テアトルにて。若年層中心に3割程度の入りは夕方の回とは云え初日であることを考えると少々寂しい。平成の≪お葬式≫は、肥後人吉を舞台に一族の長老の葬儀に集う二家族の群像劇。特段大事件が起こるわけではないので役者の力量やアンサンブルが肝。演出としては地方都市の景観と泣き笑いの数日間を丁寧にスケッチしていた。それを映画にする意味はあったのか？と、木戸銭払った分は得るところがないと我が身も寂しい。贔屓のゆきの嬢は≪友だちのパパが好き≫から注目して祝・初主演。冠婚葬祭は一大イベント。誰の誰に対するセリフや心情が心に響くかは観る者の家族構成やその親密度次第。田舎へ帰って墓参りでもしようかしらん。そう思わせるだけの効能はあった。
