円柱野郎

コードギアス 反逆のルルーシュⅠ 興道(こうどう)の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

TVアニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」の1期・2期「R2」の全50話を劇場版3部作として再構成した1作目。
神聖ブリタニア帝国に占領されエリア11と呼ばれる地域となった日本を舞台に、絶対遵守の力「ギアス」を手に入れた主人公が帝国へ反旗を翻す姿を描いたSFロボットアニメ。

TV版で言うところの1期1話~17話あたりを再構成した内容。
新作カットもあるけど、基本的にはTV版の流用も多く平たく言えば総集編であることは間違いない。
ただ、主人公ルルーシュの動機・経緯・手段を軸に的確に編集されているので単純な総集編とは違い細切れ感がほとんどないことに好感が持てる。
むしろテンポが上がってさらに面白く感じたかもしれないなあ。
ただ、それは初見ではなく、全体の話を知った上で観ているから…という事も否定はしないけどね。
とはいえ、話の筋立ても1つの劇場版として満足のいく盛り上がりがよく考えられていると思うし、そこに第1部だけで135分も時間を使うあたり、あくまで再構成して見せ切る覚悟も感じるところですな。

もちろん、1~17話分となると単純計算でも5時間半はあるので、この劇場版で大量にオミットされたエピソードがあるのは間違いない。
特に学園生活に関する部分はだいぶ省略されてる感じ。
全く無くなっているわけではないけど。
でもあんまりここを薄くするとルルーシュとシャーリーとの話が埋もれそうなので、彼女に関してはルルーシュの姿を追う場面がたびたび挿入されている感じか。
第1部ではそれ以上描かれなかったので、第2部以降でやるのかな?

ナイトメアフレーム(KMF)の戦闘はやはりカッコいい。
特にランスロットと紅蓮弐式の動きはたまらないなあw
陸上戦メインだったTV版の1期のKMFの戦闘シーンが好きだという個人的な嗜好もあるんだけどね。
「亡国のアキト」ではCGのランスロットも出ていてカッコいいとは思ったものの、例えTV版からの流用だとしてもやはり作画でグリグリ動かしているロボットアクションの方に魅力を感じてしまうのであった。

ということで、総集編なのに一つの作品としてルルーシュのピカレスクロマンとしてのドラマがスッと頭に入ってくる再構成のバランスに驚いた、というのが率直な感想。
「コードギアス」の魅力の一つである戦略などの駆け引きと、それをぶち破る戦術によるストーリーの妙もちゃんと損なうことなく盛り込まれているし満足です。
すでに知っている話なのに続きの第2部が楽しみになるな。
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