ロボットアニメには珍しく女性ファンが異様に多い作品。
テレビアニメ版1期と2期の総集編を3部作として劇場公開。
今回はその第1部。
2期の途中で止まってたので、観直す良い機会なので観賞。
後半はだいぶはしょりまくってたけど、大筋はちゃんと追えるように編集されてたと思う。
CLAMPのキャラデザや声優陣が豪華らしいので女性ファンが多いのも頷けるが、その実ストーリーには日本人のアイデンティティをくすぐるような硬派なテーマが根底にある。
学園生活の部分だけを切り取れば日本アニメらしいほのぼのした展開。
でもその裏では血みどろの争いが繰り広げられる。
舞台は帝国に占領された日本。
日本人は「11(イレブン)」という数字で呼ばれ蔑まれている世界。
皇帝である父への復讐と、妹ナナリーの安息のために帝国を潰そうとするルルーシュ。
不思議な少女C.Cと出会い、一度だけ人を操れる能力を得た彼は「ゼロ」と名乗り、帝国へ宣戦布告。
一方、日本の元総理大臣の息子であり、ルルーシュの親友でもあるスザクは帝国の軍門に下り、内側から変革をもたらそうとする。
1期の終盤には衝撃すぎる展開が訪れるけど、この第1部ではその前まであたりで終わる。
ルルーシュは「ゼロ」を筆頭に日本人が日本を取り戻そうとすることを利用し、戦果をあげていくけど、その周りは巻き込まれてどんどん不幸になっていくのがツラい。
ロボットアニメとしてのクオリティが高いのは勿論だけど、国盗り物語やゲリラ戦など歴史ものを観ているような側面もある。
様々な人物が、それぞれの思惑で動いていて、心理戦なんかも見所。
でもこの総集編はどちらかというと人間ドラマメインなので、ロボット戦や戦術などもじっくり観たいならテレビ版がオススメ。