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バーフバリ 王の凱旋の豊島区民のレビュー・感想・評価

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)
4.7
超絶大傑作。久々に度肝を抜かれました。正直完敗です。
前作『バーフバリ 伝説誕生』と本作『バーフバリ 王の凱旋』2作品合わせての評価と考えてください。
正直、伝説誕生を観た時には、「確かにアクションは凄いし、インド映画ならではの歌とダンスのクオリティも高いな…でもまぁこんなものかな…」程度にしか思っていなかったです。世界観も含めて割と過小評価していました。
ところが!王の凱旋を観て、途中までは伝説誕生と同じノリで観ていましたが、ある一点に気付いてしまったことが全ての始まりでした。そうか、そういうことだったのか…!と。伝説誕生から冷静に注意深く観ていれば気付いたかもしれませんが、完全に油断していたという他ありません。これは逆に言えば、余計な事前情報を入れていかなかったことが幸いにして良かったのだと思います。完全に言い訳になりますが、アクションがちょっと良い位の良くあるインド映画なんでしょ?程度の事前イメージしか持っていなかったせいだと、今になって振り返ってみればそう思います。正直インド映画を舐めていました。ごめんなさい。
脚本構成に関しては、素直に上手いです。確かにインド映画特有のいきなり歌って踊りだすとかいう強引な展開もあるにはありますが、伝説誕生でいくつか引っかかるシーンがあったことに対するアンサーというか、しっかりと伏線を回収している点はしてやられた!という感じです。逆に王の凱旋を観て、「伝説誕生のあのシーンはこういうことだったのか!」という風に相互補完されているので、両作品を観ることによって、初めて真の意味でのバーフバリを観たと言える作りになっているのは、もうお見事としか言えない。あとはセリフ回しがいちいち楽しい。字幕を声に出して言ってみたくなるセリフのオンパレードです。
アクションに関しては、とにかく振り切っています。完全に。並みのアクション映画とは比較にならないです。とにかくやりたいこと、見せたい画を優先させていて、細かい理屈とかは完全に無視です。冷静に観ると笑ってしまうような動きなんです。でも、それが良いんです。楽しいので理屈抜きで許せてしまうんです。不思議と。こういうアクションはハリウッドでは中々作れないんじゃないかと。まさにインド映画でなければ出来ない作品だなという印象を持ちました。
歌やダンスも豪華で艶やかで、得てして血生臭い展開が続いてしまう本作に華を添えていますが、もう少し増やしても良かった気がします。
これから観る人は、出来れば前作伝説誕生を予習してから、絶対に作品情報やネタバレを見ずに観に行くことをお勧めします。
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