トランスマスター

バーフバリ 王の凱旋のトランスマスターのレビュー・感想・評価

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)
5.0
これぞボリウッドのマサラムービーという映画を娯楽として昇華した個人的傑作。突っ込みどころ満載がさらにパワーアップして登場。

前半のオープニングから前作のダイジェストをCGで再現しているのでわかりやすいです。
シブドゥの父親の民衆から絶大な支持を集める王の王妃との馴れ初めや、王国の権力争いをメインにパート1を遥かに超える物理法則ほぼ無視のコメディ>アクション>ドラマの割合で見事に調合されたカレーのような映画。それぞれの人物をフィーチャーしていて感情移入もバッチリ。

◆良い点/注目ポイント
・登場人物が劇中歌い出したり踊ってしまうとこちらの気持ちが中断してしまうが、挿入歌がBGMとして語るスタイルがとても好きです。特に歌詞がカッコ良く(荒ぶるシヴァ神の表現が特にバーフバリの姿と心情にリンクしています。)映像とマッチしているのでお見事。私は高速道路走行中に車の中で聞いてみようと思います。(一般道は信号待ちの際に音が漏れてしまうのでやめておきます(//∇//))
・インドでは神聖な牛が、結構様々な場面で無茶をされていますがCGなので安心です。インド象の暴走を止める山車もガネーシャが鎮座していたり芸が細かいです。
・バーフバリの母親のシヴァガミの顔芸が絶品。バーフバリの王妃との嫁VS姑バトルでのあの目を見開いた無言の『!!』は、爆笑を誘います。
・香港のワイヤーアクション並みの敵の吹っ飛び方は、まさにキョンシー!懐かしい(涙)
・好きなツッコミどころ
●矢に矢を当てるケビン・コスナーの『ロビンフッド』並みの弓術。
●『墨攻』並みの矢の雨を弾き飛ばす背筋力。
●ノースショアレベルの高波を超えて空を飛ぶスワンの帆船。そしてドサクサに紛れて『タイタニック』の名場面。
●椰子の張力を利用して城壁を飛び越えるファランクスの陣形。(城壁に激突している人達)
●バーフバリが将軍で兄王の即位の際に『槍騎兵最敬礼!』『剣騎兵最敬礼!』(両方共歩兵ですが…。)
●カッタッパが鉄の城門(推定1t超)を一人で持ち上げ複数の衛兵を押し戻す。このぐらいの腕力がないと親衛隊は務まらない。
●バーフバリの嫁さんの肖像画に油絵感ゼロ、IT大国のインドらしく中世の時代からレーザープリンター!拡大コピーも一瞬で可能。

◆改善点
・時間が長すぎて後半のバトルで4回寝落ち。

◆総括
・この作品の絶叫上映会に参加したかったです。
インドの魅力の虜になり何回も旅行に行く長期滞在者の気持ちがわかります。