円柱野郎

バーフバリ 王の凱旋の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

古代インドを舞台に描かれた英雄伝2部作の後編。

主人公シヴドゥの父・バーフバリは何故、どのように忠臣カッタッパに殺されることになったのかを中心に物語が描かれる。
公明正大な国母シヴァガミ像は前作に比べると色々と惑いがみられ、そこに付け入るバーラディーヴァ親子の奸計にバーフバリがハマっていく様子は、観客がバーラディーヴァ達へのヘイトを募らせるには絶妙な塩梅ですな。
バーフバリが身分を隠してクンタラ王国で過ごす場面はコメディチックで面白い。
カッタッパのクサい演技も良い感じですw
しかしそのクンタラの王族クマラ…憎めなくていい人だったのに、いい人だったが為に後にあんな殺され方をするなんて…。
やはりバーラディーヴァ親子憎し。

という事でその感情を動輪に、殺された父の仇と幽閉された母の恨みを返すべくシヴドゥことマヘンドラはバラーラデーヴァに戦いを挑む。
熱い展開だ。
王位の簒奪と復讐などと聞くとシェークスピア的なイメージもしてしまうけど、親の仇を息子が打つとか、日本で言えば「源平合戦」的な逆転劇の趣もあるか。
そういえば牛の角にたいまつを付けて突撃とかあったけど、どうしても「倶利伽羅峠の戦い」を連想しちゃうよな。

中盤のクンタラ王国での賊徒ピンダリとの闘いはケレンに満ちた戦闘アクションでニヤニヤしてしまう。
ポーズ決めながらの弓の連射とか、何だよこれカッコいいぞ。
正体を明かすシーンもやりすぎだわw
終盤のバーラディーヴァとの闘いは攻城戦もそこそこに肉弾戦に移行して、その一騎打ちの迫力とタフネスさはもはや漫画。
だがそれがいい。

父・バーフバリのエピソードが濃い目なので、その後のマヘンドラがバーラディーヴァと闘うシーンは復讐以外に内容が薄く少々淡泊な印象はあった。
とはいえ勢いと熱量で突き進む感じは大いに楽しめましたよ。
円柱野郎

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