2011年3月11日の東日本大震災によって、被害を受けた街とそこで生活している人たちの物語。それぞれのトラウマやすれ違い、心の穴が描かれています。ドキュメンタリーとは違うけれど、これもひとつの真実なんだと知ることができます。僅かな一歩を踏み出しながら、今もこれからも生きていくということを教えてくれています。
風景の構図が、いい意味での素朴でシンプルな音楽と波の音、からの最後エンディングにかけての音楽がとてもマッチしていて素直に入り込めました。
私事ですが、東北で生まれ育ったので“ケッパレ”という言葉の思いが身に沁みます。鹿の象徴に涙が止まらず…食卓のシーンもしかり…。帰宅後、田舎でひとり暮らしをしている母と話しをしたくなり、電話しました。
上映後に、榊監督と秋山プロデューサーによる舞台挨拶があり、ステキな映画をありがとうと言いたくなりました。